応力集中係数計算機

中心に円孔がある平板(引張荷重)の応力集中係数 Kt を計算します。

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※穴の直径は板の幅より小さい必要があります。
入力すると最大応力を計算します。

計算結果

応力集中とは?

応力集中(Stress Concentration)とは、部材の形状が急激に変化する場所(切り欠き、穴、段差など)において、局所的に非常に高い応力が発生する現象です。一様な棒を引っ張れば応力は一様に分布しますが、穴が開いていると、その穴の縁に応力が集中します。

なぜ応力集中が重要なのか?

平均的な応力(公称応力)が材料の強度の範囲内であっても、応力集中によって局所的に強度が限界を超え、そこから亀裂(クラック)が発生することがあります。特に、繰り返し荷重を受ける部材における「疲労破壊」や、低温環境下などでの「脆性破壊」の主な原因となります。

応力集中係数 (Kt)

応力集中の度合いを表す指標として、応力集中係数 Kt が用いられます。

Kt = σ_max / σ_nom
  • σ_max (シグママックス): 形状変化部(穴の縁など)に発生する最大応力
  • σ_nom (シグマノミナル): 公称応力(切り欠きがないと仮定した場合、あるいは最小断面積に基づく平均応力)

円孔を有する無限板の場合

幅が無限に広い板の中心に小さな円孔がある場合、一様引張荷重を受けるときの理論的な応力集中係数は Kt = 3.0 となります。つまり、穴の縁には平均の3倍もの応力がかかっていることになります。

本計算機の計算式(有限幅の板)

実際の設計では板の幅は有限です。板幅 W、穴径 d の場合、円孔周りの応力集中係数は以下の近似式(Roark's Formulasなど)で求められます。

Kt ≈ 3.00 - 3.13(d/W) + 3.66(d/W)² - 1.53(d/W)³

穴が板に対して相対的に大きくなる(d/Wが大きくなる)と、断面積の減少による公称応力の増加が支配的になり、Ktの値自体は理論値の3.0より小さくなっていきます(※ここでの公称応力は、穴のない全断面積ではなく、穴を差し引いた最小断面積に対する応力基準とする場合など、定義によって係数の挙動は異なりますが、本ツールでは一般的に用いられる近似式を採用しています)。

応力集中を緩和するには?

設計時に応力集中を避けるための工夫として以下のようなものがあります。

  • R(アール)をつける: 角部(コーナー)を丸くし、曲率半径を大きくする(フィレット加工)。
  • 逃げ溝(リリーフグルーブ): 力の流れ(力線)をスムーズにするために、あえて材料の一部を削る。
  • 補強: 穴の周りに板を当てて厚みを増す(例:マンホール周辺の補強)。