せん断弾性率計算機

材料の「ねじれ」や「ずれ」に対する強さを数値化。構造設計に不可欠な精密データを提供します。

解析結果

せん断弾性率(横弾性係数)とは

せん断弾性率(Shear Modulus) とは、材料に「せん断力(ずれの力)」を加えた際、どれだけ変形しにくいかを表す物理量です。別名 「横弾性係数」「剛性率」 とも呼ばれ、記号 G で表記されるのが一般的です。

引張や圧縮に対する強さを表すヤング率(縦弾性係数)に対し。、せん断弾性率は「ねじれ」や「形状のひずみ」に対する抵抗力を示します。建築構造物、自動車のシャフト、航空機の翼など。、あらゆる部材の変形解析において不可欠な材料定数です。

基本的な物理的関係式

せん断弾性率 $G$ は、加えられた「せん断応力 $\tau$」と、それによって生じた「せん断ひずみ $\gamma$」の比として定義されます(フックの法則のせん断版)。

G = τ / γ

また、等方性材料においては、ヤング率 ($E$) とポアソン比 ($\nu$) を用いて以下の式で表すことができます。当計算機のメインモードはこの式を利用しています。

G = E / (2 (1 + ν))

ヤング率・ポアソン比との密接な関係

材料力学において、弾性定数は独立したものではありません。ヤング率 $E$ が「長さの変化」を、ポアソン比 $\nu$ が「横方向への膨らみ・縮み」を司るのと同様に。、せん断弾性率 $G$ はそれらが組み合わさった結果としての「ずれ」への耐性を表します。

例えば。、多くの金属材料ではポアソン比は約 1/3 (0.33) 程度です。この場合。、せん断弾性率 $G$ はヤング率 $E$ の約 3/8 倍(約 0.38倍)になります。「引張よりも、ずれの方が変形しやすい」というのが。、一般的な材料の性質です。

実務での応用:ねじり剛性と振動解析

  • 駆動軸・シャフトの設計: エンジンやモーターの動力を伝えるシャフトは。、大きな「ねじり」の力を受けます。この際のねじれ角を計算するには。、せん断弾性率 $G$ が必須です。
  • 地震対策(耐震設計): 建物に横方向の力(地震力)が加わった際。、壁や柱がどれだけせん断変形してエネルギーを吸収するか、あるいは耐えるかを判断するために。、$G$ の値が使われます。
  • 固有振動数の算出: 物体が震える周期(固有振動数)は。、形状だけでなく剛性($E$ や $G$)に依存します。機械の共振を防ぐ設計には。、正確な $G$ の把握が欠かせません。

主要材料のせん断弾性率の目安 (GPa)

材料名 ヤング率 (E) ポアソン比 (ν) せん断弾性率 (G)
鋼鉄 (SS400/S45C) 206 0.30 約 79
アルミニウム合金 70 0.33 約 26
チタン合金 106 0.34 約 40
コンクリート 25 〜 30 0.20 約 10 〜 12
ゴム 約 0.05 0.49 約 0.017

FAQ:よくある質問

Q. せん断弾性率と剛性率は同じですか?
A. はい、同じ意味です。土木・建築分野などでは「剛性率」と呼ばれることが多く、機械・物理分野では「せん断弾性率」や「横弾性係数」と呼ばれることが一般的です。
Q. ポアソン比が 0.5 の材料はどうなりますか?
A. ポアソン比 0.5 は、体積変化が全く起こらない「完全非圧縮性材料」を意味します。このとき。、$G = E / 3$ となり、流体に近い性質を持つゴムなどがこれに近い値を示します。
Q. 単位の GPa と MPa の変換は?
A. 1 GPa = 1,000 MPa = 1,000,000,000 Pa です。当計算機では出力を GPa と MPa の両方で表示します。

まとめ

せん断弾性率は、材料の個性を決定づける重要なパラメーターです。「硬い」だけではなく「ねじれにくい」かどうか。。、その本質を理解することで。、より安全で高効率なモノ作りが可能になります。当ツールを、あなたの設計や学習の確かなパートナーとしてお役立てください。