SCORAD計算機

アトピー性皮膚炎の重症度を数値化。国際的な評価基準で、今の肌状態を客観的に把握します。

A. 皮疹の範囲 (Extent)

※全身の皮膚表面積を100%とした時の割合を入力(手のひら1枚分=約1%)

0% (なし) 100% (全身)

B. 症状の強度 (Intensity)

※代表的な患部を選び、最も強い症状を評価してください

C. 自覚症状 (Subjective Symptoms)

※過去3日間の平均を、0(なし)から10(耐え難い)の間で選択

0
0

※このツールは自己判断を促すものではありません。必ず専門医に相談してください。

【診断結果】SCORADスコア

SCORADとは:アトピー性皮膚炎を「数字」で見える化する国際基準

SCORAD(SCORing Atopic Dermatitis)は、ヨーロッパのアトピー性皮膚炎作業部会(European Task Force on Atopic Dermatitis)によって開発された、アトピー性皮膚炎の重症度を客観的に評価するための国際的な標準指標です。皮膚の状態を単なる「ひどい」「良くなった」という主観的な言葉ではなく、 「数値」 に置き換えることで、治療の効果を正確に判定したり、世界中の臨床研究のデータと比較したりすることが可能になります。

アトピー性皮膚炎は日によって症状が変動しやすいため、こうした数値化のツールを使って経過を記録する(セルフモニタリング)ことは、最適な治療法を見つけるための非常に重要なプロセスとなります。当計算機は、最新のガイドラインに基づき、専門的なスコアリングを手軽に再現できるよう設計されています。

3つの要素で決まるスコア:範囲(A)・強度(B)・自覚症状(C)の内訳

SCORADの最終的なスコアは、以下の3つの項目の合計で決まります。最大値は103点です。

  1. A:皮疹の範囲(0〜100): 全身を頭部、体幹、手足などのパーツに分け、それぞれの面積を合計します。手のひら1枚分を1%とするのが目安です。
  2. B:症状の強度(0〜18): 紅斑(赤み)、浮腫(腫れ)、滲出(じゅくじゅく)、掻破痕(傷)、苔癬化(ゴワつき)、乾燥の6項目をそれぞれ0〜3段階で評価します。
  3. C:自覚症状(0〜20): かゆみの強さと、眠れなさをそれぞれ0〜10(VASスコア)で評価します。

計算式は `(A/5) + (7B/2) + C` となっており、特に 症状の強度(B)がスコアに与えるウェイトが大きい 設計になっています。

重症度の判定基準:軽症・中等症・重症の境界線と治療方針

計算されたスコアによって、一般的に以下の3段階に分類されます。

  • 25点未満(軽症): スキンケアを基本とし、弱いステロイド外用薬や保湿剤でコントロールを目指す段階です。
  • 25点〜50点(中等症): 炎症を抑えるために、中等度以上のステロイド外用薬や免疫抑制剤(プロトピック等)の使用が必要とされることが多い段階です。
  • 50点以上(重症): 皮膚のバリア機能が著しく低下しており、外用薬に加えて内服薬(抗アレルギー薬、デュピクセント等の生物学的製剤)や紫外線療法を検討すべき段階です。

なぜモニタリングが必要か:治療の「手応え」をデータで残すメリット

アトピー治療の最大の敵は「主観的な不安」です。鏡を見て「昨日より赤い気がする」と不安になっても、実は1週間前のスコアと比較すると大幅に改善している、というケースは少なくありません。 定期的に当計算機を使ってSCORADを記録し、医師に見せることで、「薬が効いているのか」「どの症状が改善しにくいのか」を共有でき、より精度の高い治療計画が立てられます。 「データは嘘をつかない」 という安心感は、治療を継続するための強力なメンタルケアにもなります。

SCORAD以外の指標(EASI、TARC)との違いと使い分け

医療現場ではSCORAD以外にもいくつかの指標が用いられます。

  • EASIスコア: SCORADに似ていますが、自覚症状(C)を含まず、より客観的な皮膚の状態のみを重視します。世界の臨床試験では最も標準的です。
  • TARC(タルク)値: 血液検査で測定するバイオマーカーです。目に見えない皮膚の深部の炎症を数値化するため、SCORADとTARCの両方が低い状態を目指すのが「真の改善」と言えます。

FAQ:SCORADを記録する際のコツと注意点

Q. 皮疹の範囲(1%)を正確に測るのが難しいです。
A. 厳密でなくて構いません。「だいたい手のひら何枚分か」で概算しましょう。大切なのは、自分の中で毎回同じ基準(スケール感)で評価し、その 「変化」 を追うことです。
Q. 「強度」の評価は、全身の中で一番ひどい場所でいいですか?
A. はい、基本的には症状が最も典型的に出ている患部を代表として評価してください。場所を変えずに記録し続けることで、治療の前後比較が容易になります。
Q. 睡眠障害の「10」とは、どの程度のレベルですか?
A. 「眠れなくて仕事や学校に行けない」「一晩中ひっかき続けて眠れない」といったレベルが10です。3日間を振り返って、その平均的な辛さを入力しましょう。

結論:あなたの肌を科学的に管理するために

アトピー性皮膚炎の管理において、SCORADは非常に強力な武器です。しかし、この計算機の結果だけで一喜一憂したり、薬を自己判断で止めたりしてはいけません。大切なのは、この結果を持って皮膚科専門医を訪ね、 「今回のSCORADは〇〇点でしたが、どう思われますか?」 と相談することです。あなたの正確な記録は、医師にとって最高の診断材料となります。数値を味方につけて、健やかな肌を取り戻すまでの道のりを、一歩ずつ確実に進んでいきましょう。