RIFLE Criteria 計算機

急性腎障害(AKI)の診断と重症度分類をサポートする臨床ツールです。

※ベースライン(普段の値)と比較してください。
※体重当たりの時間尿量で評価します。

判定結果

RIFLE Criteria (ライフル基準) とは?

RIFLE Criteriaは、2004年にADQI (Acute Dialysis Quality Initiative) グループによって提唱された、急性腎障害(Acute Kidney Injury: AKI)の定義と重症度分類の基準です。それまで統一されていなかった「急性腎不全」の診断基準を標準化し、早期発見(Risk)から末期腎不全(ESKD)までの病態を一貫して評価するために開発されました。

5つのステージ分類

RIFLEという名称は、重症度の3段階(Risk, Injury, Failure)と予後不良の2段階(Loss, ESKD)の頭文字をとったものです。

1. Risk (リスク:腎機能障害の危険)

  • クレアチニン基準: 血清クレアチニン 1.5倍増 または GFR 25%以上低下
  • 尿量基準: 0.5 mL/kg/時 未満が 6時間以上持続
  • この段階で介入することで、重症化を防げる可能性があります。

2. Injury (インジュリー:腎損傷)

  • クレアチニン基準: 血清クレアチニン 2倍増 または GFR 50%以上低下
  • 尿量基準: 0.5 mL/kg/時 未満が 12時間以上持続

3. Failure (フェイラー:腎不全)

  • クレアチニン基準: 血清クレアチニン 3倍増 または GFR 75%以上低下、または 急性上昇(0.5mg/dL以上)を伴うCr ≥ 4.0 mg/dL
  • 尿量基準: 0.3 mL/kg/時 未満が 24時間以上持続、または 12時間以上の無尿
  • 透析などの腎代替療法(RRT)が必要になる可能性が高い段階です。

4. Loss (ロス:腎機能の喪失)

  • 定義: 4週間以上持続する完全な腎機能の喪失(RRTが必要な状態)。

5. ESKD (End-Stage Kidney Disease:末期腎不全)

  • 定義: 3ヶ月以上持続する末期腎不全。恒久的な透析導入が必要となります。

判定のルール

RIFLE基準では、「クレアチニン基準」と「尿量基準」のうち、より重症度の高い方を採用するというルールがあります。例えば、クレアチニン値が「Risk」相当でも、尿量が「Failure」相当であれば、総合評価は「Failure」となります。これは、どちらか一方の指標だけでは見逃してしまうAKIを鋭敏に捉えるためです。

臨床での活用とKDIGOへの推移

RIFLE基準のアプローチは臨床現場に広く普及しましたが、その後、さらに感度を高めた「AKIN基準」や、両者を統合した現在の世界標準である「KDIGOガイドライン」へと発展しました。しかし、RIFLE基準の「Risk, Injury, Failure」という概念は分かりやすく、現在でも多くの文献や臨床判断のベースとして使用されています。

使用上の注意

この計算機は、あくまでスクリーニングや学習を目的としたものです。AKIの診断には、脱水の有無、尿路閉塞の除外、服用薬の影響など、総合的な医学的判断が必要です。実際の診療方針の決定は、必ず医師の判断に従ってください。