改訂外傷スコア (RTS) 計算機

外傷患者の生理学的状態を評価し、重症度とトリアージ区分を判定します。

開眼(E) + 発語(V) + 運動(M)の合計点
上の血圧を入力
1分間の呼吸回数

評価結果

RTS(外傷重症度スコア)計算機:救命の最前線で使われる指標

交通事故や転落などの外傷現場では、限られた時間と資源の中で、誰を最優先で治療・搬送すべきかという「トリアージ」が極めて重要になります。Revised Trauma Score (RTS) は、患者のバイタルサイン(生理学的指標)を用いて重症度を客観的に数値化するために開発された、世界標準のスコアリングシステムです。

評価の3大要素

RTSは、以下の3つの指標に基づいて計算されます。

  1. Glasgow Coma Scale (GCS): 意識レベルの評価。脳損傷の程度を反映します(4点満点)。
  2. 収縮期血圧 (Systolic Blood Pressure): 循環動態の評価。ショック状態や出血の程度を反映します(4点満点)。
  3. 呼吸数 (Respiratory Rate): 呼吸機能の評価。気道閉塞や胸部外傷の程度を反映します(4点満点)。
各項目を0〜4点のコード値(Code Value)に変換し、その合計(0〜12点)で評価します。点数が低いほど重症度が高いことを示します。

T-RTS(トリアージ用)と予測用RTS

RTSには、現場での迅速な判定に用いる「Triage-RTS」と、研究や予後予測に用いる重み付けされたRTSがあります。

  • T-RTS (Triage-RTS): 単純に3つのコード値を足し算したもの(0〜12点)。当計算機はこの方式で、現場での判断速度を重視しています。一般に11点以下は外傷センターへの搬送適応となります。
  • Standard RTS: 各要素に統計的な重み付けをしたもの(RTS = 0.9368×GCS + 0.7326×SBP + 0.2908×RR)。TRISS法などで生存確率を算出する際に使用されます。

コード値の換算表

コード値 (点数) GCS 収縮期血圧 (mmHg) 呼吸数 (回/分)
4 13 - 15 > 89 10 - 29
3 9 - 12 76 - 89 > 29
2 6 - 8 50 - 75 6 - 9
1 4 - 5 1 - 49 1 - 5
0 3 0 0

この表に基づき、最も状態が良い場合は4+4+4=12点、心肺停止状態では0+0+0=0点となります。

ISS(Injury Severity Score)との違い

RTSが生理学的状態(今どうなっているか)を評価するのに対し、ISSは解剖学的損傷(どこを怪我したか)を評価する指標です。RTSは現場ですぐに測定できますが、ISSはCT検査や手術後でないと確定できないことが多く、用途が異なります。両者を組み合わせたTRISS法が、外傷生存率予測のゴールドスタンダードとなっています。

まとめ

RTSは、刻一刻と変化する患者の状態をシンプルかつ強力に数値化するツールです。救急救命士や医療従事者が共通の言語として用いることで、搬送先の選定やチーム内での情報共有がスムーズになり、結果として多くの命を救うことにつながります。