燃焼熱計算機
燃料の種類と量から、発生する熱エネルギーを計算します。
計算結果
燃焼熱(Heat of Combustion)とは?
燃焼熱とは、物質1モル(mol)が酸素と反応して「完全燃焼」したときに放出される熱エネルギーのことです。 化学反応におけるエンタルピー変化(ΔH)の一種であり、燃焼反応は熱を出す(発熱反応)ため、ΔHは負の値になります。 しかし、一般的に「燃焼熱は〜kJである」と言う場合は、放出される熱の大きさ(絶対値)を指すことが多いため、正の値で表現されます。
主な燃料の燃焼熱一覧
| 燃料 | 化学式 | 燃焼熱 (kJ/mol) | エネルギー密度 (kJ/g) |
|---|---|---|---|
| 水素 | H₂ | 286 | 141.8 (非常に高い) |
| メタン | CH₄ | 891 | 55.5 |
| プロパン | C₃H₈ | 2220 | 50.4 |
| ガソリン (オクタン) | C₈H₁₈ | 5470 | 47.9 |
| エタノール | C₂H₅OH | 1367 | 29.7 |
| 炭素 (黒鉛) | C | 394 | 32.8 |
高位発熱量 (HHV) と 低位発熱量 (LHV)
燃焼熱の計算において、特に水素を含む燃料の場合、燃焼後にできる「水(H₂O)」が液体か気体(水蒸気)かによって、得られる熱量が異なります。 気体の水(水蒸気)が液体の水に凝縮する際、さらに「潜熱(凝縮熱)」を放出するからです。
- 高位発熱量 (HHV: Higher Heating Value): 生成された水がすべて「液体」になると仮定した時の総熱量。総発熱量とも呼ばれます。理科の燃焼熱(例:H₂ + 1/2O₂ = H₂O(液) + 286kJ)は通常こちらを指します。
- 低位発熱量 (LHV: Lower Heating Value): 生成された水がすべて「気体(水蒸気)」のままであるとした時の熱量。真発熱量とも呼ばれます。実際のエンジンやボイラーでは、水蒸気は煙突から逃げてしまうため、実用的なエネルギー効率を考える際はLHVが使われることが多いです。
※この計算機では、一般的な化学データブックに基づく「標準燃焼エンタルピー(生成物は水の場合は液体)」のデータを使用しています(HHV相当)。
計算式
熱量 $Q$ [kJ] は以下の式で求められます。
1. 質量 $m$ [g] が与えられた場合:
$$ Q = \frac{m}{M} \times |\Delta H_c| $$
ここで、$M$ はモル質量 [g/mol]、$|\Delta H_c|$ は燃焼熱 [kJ/mol] です。
2. 物質量 $n$ [mol] が与えられた場合:
$$ Q = n \times |\Delta H_c| $$