幾何分布計算機

「初めて成功するまでの試行回数」の確率分布を瞬時に計算。

※1回の試行で成功する確率(例:コインの表なら0.5)
※初めて成功する回数($X=k$)

幾何分布 (Geometric Distribution) とは?

幾何分布は、成功確率 $p$ のベルヌーイ試行(コイン投げのように結果が成功か失敗かの2通りしかない試行)を繰り返すとき、「初めて成功するまでに何回の試行が必要か」を表す離散確率分布です。

定義と例

確率変数 $X$ を「初めて成功したときの試行回数」と定義する場合(定義にはバリエーションがあります)、$X$ は $1, 2, 3, \dots$ の値を取ります。

  • 例1 (コイン投げ): 表が出る確率が 0.5 のコインを投げ続けるとき、初めて表が出るのが3回目である確率は?
  • 例2 (ガチャ): 当選確率 1% のガチャを引き続けるとき、初めて当たるのが10回目以内である確率は?
  • 例3 (営業電話): 契約率 5% の電話営業で、初めて契約が取れるまでにかかる電話の件数は?

計算公式

確率質量関数 (PMF):
$$ P(X=k) = (1-p)^{k-1}p $$
累積分布関数 (CDF):
$$ P(X \le k) = 1 - (1-p)^k $$
  • $p$: 1回の試行での成功確率 ($0 < p \le 1$)
  • $k$: 初めて成功する試行回数 ($k = 1, 2, 3, \dots$)
  • $1-p$: 失敗する確率($q$ と書くこともあります)

解説: $k$ 回目に初めて成功するということは、それまでの $k-1$ 回はずっと失敗し続け、最後の $k$ 回目でやっと成功したということです。それぞれの試行は独立なので、確率は $(1-p) \times (1-p) \times \dots \times p$ となります。

期待値と分散

幾何分布の期待値(平均して何回目で成功するか)は直感的に理解しやすい性質を持っています。

期待値 (Mean) $$ E[X] = \frac{1}{p} $$ 例: サイコロの1が出る確率 $1/6$ なら、平均して $6$ 回振れば出る。
分散 (Variance) $$ Var(X) = \frac{1-p}{p^2} $$ 成功回数がばらつく度合い。

無記憶性 (Memorylessness)

幾何分布は「無記憶性」というユニークな性質を持っています。これは、「これまで何回失敗したかは、今後の成功確率に影響しない」という性質です。例えば、宝くじが100回連続ではずれたとしても、次の101回目が当たる確率が高まるわけではありません(確率は常に一定です)。これは「ギャンブラーの誤謬」への数学的説明ともなります。

※注意: 幾何分布の定義には2種類あります。「初めて成功するまでの失敗回数 ($Y = X-1$)」を確率変数とする場合もあります。その場合、取りうる値は $0, 1, 2, \dots$ となり、期待値は $(1-p)/p$ となります。本計算機では一般的な「試行回数 $X$」を採用しています。