FOURスコア計算機
挿管患者の状態をより正確に。GCSでは見えない変化を捉える。
評価結果
死亡率予測: 低
※スコアが低いほど予後不良を示唆します。意識レベルの評価といえば、誰もが「GCS (Glasgow Coma Scale)」を思い浮かべます。しかし、GCSには大きな弱点があります。それは、気管挿管されている患者さんでは「言語反応(V)」の評価ができず(V1またはVt)、スコアの有用性が低下してしまうことです。
そこでメイヨークリニックによって開発されたのが、FOURスコア (Full Outline of UnResponsiveness) です。FOURスコアは言語反応の代わりに「脳幹反射」と「呼吸」を評価項目に加えることで、挿管患者や閉じ込め症候群(Locked-in Syndrome)の患者さんでも正確な神経学的評価を可能にしました。
本記事では、FOURスコアの4つの構成要素、GCSとの比較、そして予後予測における有用性について、1000文字以上のボリュームで解説します。
1. FOURスコアの構成要素
名前の通り4つの項目があり、それぞれ0〜4点の5段階で評価します。合計は0点(最低)〜16点(最高)です。
Eye Response (開眼)
GCSと似ていますが、「追視(トラッキング)」を含めることで、意識はあるが動けない(閉じ込め)状態を検出できるのが特徴です。
4点:開眼し、検者の指を上下左右に追視できる。
Motor Response (運動)
GCSのMotorに近いですが、ハンドサイン(ピースサインやサムズアップ)などの簡単な指示動作を含みます。
Brainstem Reflexes (脳幹反射)
ここがFOURスコアの最大の特徴です。意識障害の深度や脳ヘルニアの兆候を捉えます。
- 瞳孔反射(対光反射)
- 角膜反射
- 咳反射(咽頭反射)
これらが消失して0点になると、脳死に近い状態であることを示唆します。
Respiration (呼吸)
自発呼吸のパターンや人工呼吸器との同調性を見ます。チェーンストークス呼吸などの異常呼吸も評価対象です。挿管されていても評価可能なように設計されています。
2. GCSとの比較とメリット
- 挿管患者でもフルスコア評価可能: 言語機能に依存しないため、V項目の欠損がありません。
- 微細な意識レベルの変化を検知: 開眼における追視や、呼吸パターンの変化など、GCSでは捉えきれない変化を拾えます。
- 予後予測の精度: 多くの研究で、ICU患者の院内死亡率予測において、GCSと同等かそれ以上の精度を持つことが示されています。
3. 臨床での活用
特にICUや救急外来での導入が進んでいます。看護師間の申し送りでも、「GCS E1V1M2」と言うよりも「FOURスコア 4点(E0 M0 B4 R0)」と詳細を伝えることで、脳幹機能が保たれているのかどうかが即座に伝わります。
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