eFG%(実行フィールドゴール率)計算機
3ポイントシュートの価値を反映した、真のシュート効率を算出します。
計算結果
eFG%(Effective Field Goal Percentage)完全解説:バスケのシュート効率を読み解く
バスケットボールの試合を見ていると、「シュート成功率(FG%)」というスタッツをよく目にします。しかし、現代のバスケットボール、特にNBAやBリーグにおいて、このFG%だけでは選手のシュート能力を正しく評価できないケースが増えています。そのギャップを埋めるために生まれたのが「eFG%(実行フィールドゴール率)」です。本記事では、eFG%の重要性とその仕組みについて解説します。
1. なぜ従来のFG%では不十分なのか?
シュート成功率(FG%)の計算式は非常にシンプルです:(FG成功数 ÷ FG試投数) × 100。しかし、ここには大きな欠陥があります。それは「2ポイントシュート」と「3ポイントシュート」を同じ「1回の成功」として扱っている点です。
例えば、以下の2人の選手を比較してみましょう。
- 選手A: 10回シュートを打ち、2ポイントを5回決めた(5/10 = FG% 50.0%)。合計得点は10点。
- 選手B: 10回シュートを打ち、3ポイントを4回決めた(4/10 = FG% 40.0%)。合計得点は12点。
従来のFG%で見れば選手Aの方が優れていますが、チームへの貢献(得点)で見れば、より少ない成功数でより多くの点をもたらした選手Bの方が効率的と言えます。eFG%は、この「3ポイントは2ポイントの1.5倍の価値がある」という事実を考慮に入れた計算手法なのです。
2. eFG%の計算式
eFG%は以下の公式で算出されます。
eFG% = (FG成功数 + 0.5 × 3P成功数) ÷ FG試投数
この式にある「0.5 × 3P成功数」という部分がポイントです。3ポイントシュートを1回決めると、通常の成功(1回分)に加えて、0.5回分のボーナスが加算されます。これにより、3ポイント1本は2ポイント1.5本分としてカウントされ、得点効率に基づいた平等な比較が可能になります。
3. eFG%のメリットと活用方法
eFG%を用いることで、以下のような分析が可能になります。
- 異なる役割の選手を比較: ゴール下で高確率のシュートを打つセンターと、外から3ポイントを狙うガードを同じ土俵で評価できます。
- 得点期待値の把握: eFG%が50%であれば、1回のシュート試行につき期待できる得点は1.0点(50% × 2ポイント相当)であることが直感的に分かります。
- ショットセレクションの改善: 自分のeFG%をエリア別に分析することで、どこから打つのが最もチームの勝利に貢献できるかを戦略的に判断できます。
4. NBAや現代バスケにおける「eFG%」のトレンド
近年の「スリーポイント革命」により、eFG%の重要性はかつてないほど高まっています。以前はFG%が45%あれば優秀とされてきましたが、多くの3ポイントを打つ選手の場合、FG%は低くてもeFG%が55%を超えるようなケースが多々あります。一流のシューターは、見かけの成功率(FG%)に惑わされず、この補正された数値を重視しています。
5. さらなる高度な指標「TS%」との違い
eFG%に近い指標として「TS%(True Shooting Percentage)」があります。eFG%がフィールドゴールのみを対象とするのに対し、TS%は「フリースロー」の獲得効率までも含めた計算を行います。純粋に「打ったシュートの効率」を知りたい場合はeFG%が適しており、「フリースロー獲得能力を含めた総合的な得点効率」を知りたい場合はTS%が適しています。
6. まとめ:データでバスケをもっと深く楽しもう
eFG%は、単なる数字の遊びではありません。バスケットボールの本質である「いかに効率よく得点を積み重ねるか」を可視化するための強力な武器です。選手であれば自分のシュートチャートを見直すきっかけに、ファンであればお気に入りの選手の隠れた凄さを見つけるツールとして、ぜひこの計算機を活用してみてください。
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執筆者:Kaori Suzuki (Gojikara スポーツアナリティクス部門担当)