昇圧コンバータ計算機

DC-DC昇圧回路設計に必要なインダクタンスとキャパシタンスを計算します。

入力パラメータ

※入力電圧より高い必要があります

設計目標値

通常 20%〜40% に設定します

計算結果

昇圧コンバータ (Boost Converter) の設計理論

昇圧コンバータは、低い直流入力電圧を高い直流出力電圧に変換するスイッチングレギュレータの一種です。インダクタ(コイル)のエネルギー蓄積作用を利用します。

主要な計算式

1. デューティ比 (Duty Cycle, D)

スイッチがONになっている時間の割合です。昇圧比はデューティ比によって決定されます。

\[ D = 1 - \frac{V_{in} \times \eta}{V_{out}} \]

※理想的には $\eta=1$ (効率100%) ですが、実際にはダイオードの順方向電圧降下 ($V_f$) やスイッチの損失を考慮する必要があります。簡易計算では以下がよく使われます:
\[ D \approx \frac{V_{out} - V_{in}}{V_{out}} \]

2. インダクタンス (L)

コイルの値を決定します。リップル電流 ($\Delta I_L$) をどれくらい許容するかによって決まります。

\[ L = \frac{V_{in} \times (V_{out} - V_{in})}{\Delta I_L \times f_{sw} \times V_{out}} \]

ここで $\Delta I_L$ はインダクタに流れるリプル電流で、通常は最大入力電流の20%〜40%程度に設定します。

3. 出力コンデンサ (Cout)

出力電圧の変動(リップル電圧)を抑えるために必要な容量です。

\[ C_{out} \ge \frac{I_{out} \times D}{f_{sw} \times \Delta V_{out}} \]

※ $\Delta V_{out}$ は許容する出力リップル電圧です。

設計のポイント

  • インダクタの飽和電流: 計算されたピーク電流 ($I_{L\_peak} = I_{in} + \Delta I_L / 2$) よりも高い飽和電流定格を持つコイルを選定してください。
  • コンデンサのESR: 上記の$C_{out}$の計算は容量成分のみ考慮しています。実際にはコンデンサの等価直列抵抗(ESR)によるリップルも発生するため、低ESRのセラミックコンデンサや高分子コンデンサの使用が推奨されます。
  • ダイオード: 高速な逆回復時間を持つショットキーバリアダイオード(SBD)が適しています。