ボルト締付トルク計算機
Mネジのサイズと強度から、安全で確実な締付トルクを導き出します。
計算結果
ボルトの適正締付トルクとは?緩みと破損を防ぐために
機械組立や自動車のメンテナンスにおいて、最も基本的かつ重要な作業の一つが「ボルトの締め付け」です。
「きつく締めればいい」というものではありません。締めすぎればボルトが伸びたり破断したりしますし、緩すぎれば振動で脱落して重大な事故につながります。
トルク管理の基本公式
一般的に、締付トルク \( T \) は以下の式(通称:T系列の式)で表されます。
\[ T = K \cdot d \cdot F \]
- \( T \): 締付トルク (N·m)
- \( K \): トルク係数 (摩擦係数などに依存。通常0.2程度)
- \( d \): ボルトの呼び径 (mm)
- \( F \): 軸力 (N) - ボルトが引っ張られる力、または部品を挟み付ける力
強度区分(Strength Grade)の読み方
ボルトの頭に刻印されている「4.8」や「10.9」といった数字は強度を表しています。
例:10.9 の場合
- 10: 引張強さ(破断する強さ)が \( 10 \times 100 = 1000 \, \text{N/mm}^2 \) であることを示します。
- .9: 降伏点(永久変形が始まる点)が引張強さの 90% であることを示します。
つまり、\( 1000 \times 0.9 = 900 \, \text{N/mm}^2 \) まで弾性変形(バネのように戻る)範囲ということです。
適正トルクの目安
一般的に、ボルトの降伏点の70%の軸力が発生するようにトルクを設定することが多いです(弾性域内締付)。
・トルク係数 \( K \) は潤滑状態に大きく左右されます。
・オイルを塗ると摩擦が減り、同じトルクでもより強い軸力が発生します(締めすぎに注意)。
・逆に錆びついていたり乾燥していると、トルクを掛けても摩擦でロスし、十分な軸力が発生しません。
主なサイズでの標準並目ピッチ
- M6: 1.0 mm
- M8: 1.25 mm
- M10: 1.5 mm
- M12: 1.75 mm
※本計算機はJIS B 1083 / ISO 898-1 に基づく一般的な並目ねじの計算を行いますが、あくまで目安です。自動車メーカーの整備書や、製品の指定トルクがある場合は、必ずそちらを優先してください(塑性域締付など特殊な場合があります)。